新年の1月7日から9日にかけて藪内家で催します。この日は燕庵・緝凞堂・須弥蔵・亡指を使用し、新年の点初めを楽しみます。7日・8日は招待者の方、9日は門人中心です。その年の干支や勅題のお道具などが用いられ、毎年大勢の方々と共に、新年のお茶を楽しみます。
東京築地本願寺第一伝道会館にて東京初釜を開催しています。東京初釜は主に関東地方の方々が集まっての初釜で、新潟や東北山形からの門弟らが藪内流の初釜を楽しみます。竹風会東京支部と竹風会神奈川県支部が薄茶席、立礼席を担当しています。
福岡の大濠公園内日本庭園茶室でも初釜を開催しています。九州地方の方々に広くご案内し、藪内流の初釜に親しんでいただきます。薄茶席は北九州支部の担当でされています。
毎年4月の第一日曜日(第一日曜日が5日までに入る場合は第二日曜日)に伏見稲荷大社の産業祭にあわせて執り行われる家元による献茶祭です。
伏見稲荷大社での藪内家の献茶は、明治時代から続いています。神楽殿での献茶点前ののち、本殿に献じられます。 献茶終了後、瑞芳軒で茶席が設けられ、重要文化財の「お茶屋」もこの日に合わせて特別公開されます。 花吹雪の中神楽殿での献茶は風情があり、春のお茶を満喫できる献茶祭と茶会です。
4月29日講中斎法要に先立ち、天龍寺僧堂において家元が飛雲観音献茶式を行います。 献茶式終了後、本堂の茶室祥雲閣では拝服席、坐禅堂では野点形式の副席を設けています。
毎年5月7日に藪内流の物故社中を追悼する法要と茶会を大徳寺三玄院において催しています。本堂での家元の献茶につづいて三玄院住職を導師とし、僧侶方の読経ののち、墓参します。
燕庵写の茶室「篁庵」及び本堂で茶席を設けています。
6月5日は奈良唐招提寺において御影堂の鑑真和上坐像の尊前で家元が献茶を行います。御影堂の障壁画は東山魁夷の作「濤声」で、透き通るように綺麗な青の海を背景に献茶をし、鑑真和上の遺徳を偲びます。
献茶式終了後、燕庵写しの茶席三暁庵において終日薄茶席を設けています。
皇女和宮様が八代真々斎に藪内流茶法を学ばれていました。昭和7年9月2日の和宮様のご命日から、菩提寺泉涌寺にて透月斎が献茶を行い、以来、今日まで毎年続いています。 終了後、添釜が二席開かれます。
北野天満宮の献茶祭と共に明治時代からの行われている献茶祭です。9月19日、本殿大前で家元及び若宗匠によって献茶されます。社務所内庭園には藪内流の茶人であった野村得庵翁(野村證券創始者)寄贈の茶席「豊秀舎」があり、献茶終了後豊秀舎で茶席を設けています。
毎年10月の最終日曜日に伊勢神宮献茶祭が行われています。 この日は、家元を始め献茶祭参列者は神宮神職のご先導のもと内宮への特別参拝に始まり、午前11時から神楽殿で献茶を行います。
神楽殿の献茶は荘厳なもので、釜の煮え音に一層の静寂を感じます。献茶につづく神楽の奉納も他の献茶祭とは異なった雰囲気があります。 その後は饗膳所での直会、神宮茶室での一服となります。
毎年秋に二条城清流園にて京都市民のための大茶会を藪内家と表千家、裏千家の三家元で開催しています。藪内家は毎年11月3日の担当です。
京都市民のためのお茶会で、初めての方も気軽に参加できます。
毎年11月5日、京都の茶処宇治の縣神社において茶壷の口切りの献茶を行います。茶師の茶壷の口切りと、家元の点前が同時進行され、厳粛な神事として神前に濃茶と薄茶を供えます。
その後、十二代猗々斎の好んだ茶室「棠庵」で炉の濃茶、広間書院で薄茶を振る舞います。口切りの神事と併せての献茶と、炉開きの茶席を満喫できます。
昭和21年、当時の妙心寺の若い和尚方の「お茶を通じて人々の生活に少しの潤いを与えたい」の願いを受けて十二代猗々斎が花園法皇忌に併せて献茶式を始めました。
花園離宮ゆかりの玉鳳院において献茶式、及び拝服席、副席は本山の寺院回り持ちで釜が掛けられます。紅葉の中の妙心寺を散策できるお茶会です。
日時 | 行事名 | 場所 |
---|---|---|
4月7日(日) | 伏見稲荷献茶祭 | 伏見稲荷大社 |
4月14日(日) | 赤穂大石神社献茶祭 | 赤穂大石神社 |
4月20・21日(土・日) | 春期講習会(風炉) | 家元 |
4月26日(金) | 築地本願寺親鸞聖人慶讃法要献茶式 | 築地本願寺 |
4月28日(日) | 栄西茶会献茶式 | 後楽園 |
4月29日(月) | 天龍寺飛雲観音献茶式 | 天龍寺 |
5月7日(火) | 物故社中追悼法要献茶式・茶会 | 大徳寺三玄院 |
5月20・21日(月・火) | 親鸞聖人降誕茶席接待 | 西本願寺 |
5月25日(土) | 竹風会設立50周年記念茶会 | 西本願寺 |
〃 | 竹風会総会 | リーガロイヤルホテル京都 |
6月5日(水) | 唐招提寺献茶式 | 唐招提寺 |
6月7日(金) | 流祖剣仲忌 | 家元 |
6月15日(土) | 明日舎月釜 | 北野天満宮 明月舎 |
8月1日(木) | 八朔 | 家元 |
8月2日(金) | 土用稽古 | 〃 |
8月23日(金) | 夏期講習会(準教授) | 未定 |
8月24日(土) | 夏期講習会(初段・誓約) | 〃 |
8月25日(日) | 夏期講習会(小免・講演) | 〃 |
9月2日(月) | 御寺泉涌寺献茶式 | 御寺泉涌寺 |
9月19日(木) | 豊國神社献茶祭 | 豊國神社 |
10月12・13日(土・日) | 秋期講習会(炉) | 家元 |
10月27日(日) | 伊勢神宮献茶祭 | 伊勢神宮内宮 |
11月3日(祝) | 第70回京都市民大茶会 | 二条城 |
11月5日(火) | 縣神社茶壷口切献茶祭 | 宇治市縣神社 |
11月9・10日(土・日) | 上段講習会 | 家元 |
11月11日(月) | 妙心寺献茶式 | 妙心寺 玉鳳院 |
12月1日(日) | 北野天満宮献茶祭 | 北野天満宮 |
12月5・6日(木・金) | 準教授講習会(炉) | 家元 |
12月7日(土) | 竹仲忌 | 〃 |
12月13日(金) | 事始め | 〃 |
12月21日(土) | 冬至釜 | 〃 |
令和7年 | ||
1月9日(木) | 宗家初釜 | 家元 |
1月19日(日) | 東京初釜 | 築地本願寺第一伝道会館 |
2月2日(日) | 福岡初釜 | 福岡市ホテルクリオコート博多 聚美苑 |
3月26・27日(水・木) | 準教授講習会(風炉) | 家元 |
3月28日(金) | 利休忌 | 〃 |
※この行事計画は都合により予告なく変更になる場合がります。ご容赦ください。
日程 | |
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第1日 | 8月25日(金) |
第2日 | 8月26日(土) |
第3日 | 8月27日(日) |
令和5年度の夏期講習会のパンフレットが完成しましたら このHPにアップいたします。
日程 | 会場 | 資格 | 内容 | 備考 |
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4月22・23日(土・日) | 宗家 茶席 | 手解教授以上 | 風炉の点前の基礎的な内容 (初段相当) | |
10月13・14日(土・日) | 宗家 茶席 | 手解教授以上 | 炉の点前の基礎的な内容 (初段相当) |
詳細は事務局へお問い合わせ下さい
平成20年9月11日から19日の9日間、欧州フランスにおいて「世界平和祈願の旅」が企画されました。
この企画は、国際禅交流友好協会 (IZEFA) が日仏友好150周年・京都市パリ市姉妹都市提携50周年を記念して、フランスにおいて禅宗とキリスト教の交流を行い、ともに世界平和を祈る事を目的とされ企画されました。
藪内流に対し各所で献茶および茶会のご依頓があり、流儀としてもこの企画に全面協力させていただきました。
また、15日に開催されたアルベール・カーン美術館での献茶及び茶会は在仏日本国大使館主催の「日仏150周年友好記念」の公式行事に認定されました。
館長様のご挨拶
今回のフランスの旅で最初に法要、献茶式行われたのが、国立ギメ東洋美術館。ギメ美術館は創設者エミール・ギメ氏の東洋宗教コレクションを収蔵、展示してある美術館で、日本の物も多く収蔵されています。献茶式はこのギメ美術館の本館2階の図書室にあるエミール・ギメ氏の肖像画の前で行われ、献茶式に続いて妙心寺霊雲院ご住職、則竹秀南様がご導師をお勤めになられての法要が行われました。法要終了後、館長様へ記念品の贈呈。再会を約束し、美術館を後にしました。
献茶式の様子
法要の様子
館長様と霊雲院様との記念撮影
大聖堂内のステンドグラス
ギメ美術館と同日の午後6時より、パリ市内のサン・ジェルヴェ・サン・プロテ教会にてカトリック教と禅宗の世界平和祈願合同ミサが行われました。カトリック式のミサの後、続いて献茶が行われました。お家元、若宗匠のお点前で点てられたお茶を祭壇へお供えされた後、禅宗の法要が行われ、最後に日本とフランスの僧侶達が神前へ献花を行い、合同ミサは終了。その後、教会に訪れた方々にオレンジジュースが振舞われ、家元、若宗匠を始め、日仏の僧侶達が親睦を深められました。
カトリック式のミサ
修道士と参列者達を前に
お点前をするお家元
日仏合せて300名近い人が参列された
館内温室にてお点前される若宗匠
快晴の空の下、アルベール・カーン美術館にてお献茶式並びにお茶会が行われました。アルベール・カーン美術館はフランスの銀行家だったアルベール・カーン氏が創設し、館内の庭園に地球全体を表そうと設計したそうです。そのため、館内の庭園はフランス式庭園やイギリス式庭園など、様々な庭園がモザイク状に並んで作られています。その中に日本庭園があり、今回の茶会は日本庭園内の茶室にて行われました。ここでの献茶式及び茶会は、在フランス日本国大使館主催の「日仏150周年記念」の公式行事に認定され、大使館より高原公使、渡邊公使ご夫妻がご参列されました。また、美術館側の招待者や、IZEFA会員、竹風会会員もご参列されて、賑やかな茶会となりました。
ご列席された高原公使と渡邊公使
ご夫妻
日本庭園内にある茶室
茶席の様子
デモンストレーションで
お点前をされる若宗匠
初めて抹茶を点てる修道士
この日はパリより高速を利用しブルゴーニュへ移動し、ピエール・キ・ヴィール修道院へと向かいました。ピエール・キ・ヴィール修道院はイヴォンヌの司教ドム・ミュア-ルによって1850年に創設された由緒ある修道院です。到着後、修道院の昼のミサに参列致しました。その後、午後2時半より午後4時半、講堂にて若宗匠が中心になり、茶道デモンストレーションが行われました。多くの修道士の方々は日本の茶道を見るのは初めてであり、興味深げにお点前や和菓子、お抹茶をご覧になれていました。修道士達にも実際に日本の抹茶を点てる体験をしてもらい、日仏の文化交流となりました。
夜のサント・マドレーヌバジリカ聖堂
「聖なる部屋」で献茶される若宗匠
修道院でのデモンストレーションが終了すると、今度は1時間かけヴェズレーの世界遺産にも指定されているサント・マドレーヌバジリカ聖堂へ移動。午後8時15分よりキリスト教と禅宗による世界平和祈願合同ミサが開催されました。まずフランス側の祈りが内陣の聖歌隊席で行われ、続いて「聖なる部屋」に移動。そこで禅宗との合同法要が執り行われ、若宗匠がイエス様とお釈迦様に献茶をされました。法要終了後、交歓会が持たれ午後10時すぎマドレーヌ寺院を後にしました。
午前9時20分より修道院内の講堂にて、修道士50名程、日本側40名程が参加して合同法要が催されました。この修道院は過去に仏事の法要に異教徒を受け入れたことはなく、今回が初めてのこと。若宗匠の献茶式から始まる日本式の法要に修道士達も見入り、法要終了後の懇親会でも今回の催しに花が咲きました。お昼過ぎ、修道院を後にして、パリへ出発し、今回の旅を無事終えることとなりました。
霊雲院様がご導師の法要
修道士の方々の前で献茶される若宗匠
IZEFA会員様によるご詠歌